虫声


人語、と続きます。
過ぎた季節ですが、手紙の挨拶に良く使用しました。
「虫声人語の候」と記し始めます。
毛筆を御使用の方は、未だお使いかも知れませんが。
何れにせよ外来の言葉です。
立冬も過ぎましたが、これも我が国固有の言葉に非ず、渡来です。
本来の意味を論議する目的はなく、我流の解釈を一言。
虫声はきっと存在するでしょうが、我々には聴こえない。
万一虫声があるとしても、密やかに、穏やかには発しているのかも知れず。
それ程に、人も声を大にして話すことはせず、且つ多弁は弄しないようにする。
話すにしても、他に聴こえぬ程の小声が重要。
上掲の四字の言葉は、かく諭したものではないか、と勝手に解釈してます。
兎に角、草花を眺めていると、虫達の無心な姿にも感心します。
いっそのこと、貝のように殻を閉じて沈黙に固執するのが賢明なのか。
-camera: NEX-5N w/e30mm macro -
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